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2008年6月24日火曜日

持続性疼痛障害とはどんな病気?

体のどこかに痛みを感じたとき、ふつうは、病院で診察や検査を受ければたいてい原因が解明され、それに対する治療を受けるというステップで回復していきます。

しかし持続性疼痛障害という病気は、病院でいくら検査をしても痛みの原因がわかりません。

原因がわからないのに痛みが持続するため、患者さんは不眠や歩行困難など、日常生活に支障をきたすことがほとんどです。

痛みが起こる原因は、痛みの感覚をコントロールするエンドルフィンというホルモンの供給不足という説もありますが、病気の根本には、対人関係や家族関係などといった心理的な問題が隠れているといわれております。

発症の傾向としては、中高年の女性に多く、過去に、家庭的に大きな負担を負わされたり、他人に自分を無理に合わせて生きてきたようなタイプの人に多く見られます。

症状について

ある日、なんの前触れもなく痛みは現れます。痛みは、腰、肩、膝、胸、腕など人によっていろいろな部位に現れ、一度に数箇所、同時に感じることもあります。痛みの種類や程度は人によりけりです。

一般に最も多く現れる痛みは、圧迫痛と刺痛です。痛みのほかにしびれ、ピリピリ感、ジリジリ感などの異常感覚(パレステジー)を訴えることもあります。

痛みの程度ははじめは軽くても徐々に強まることが多いようです。
また、一日のうちで決まった時間帯に強まったりすることもあります。

あまりの痛みに鎮痛剤を飲んでも、痛みがやわらぐことはありません。

痛いところをかばうために不自然な姿勢で行動したりすることで、別の部位に障害があらわれることがあります。

周囲の人の対応

原因不明の痛みのため、患者さんはイライラする、悲観的になるなど、不安定な精神状態になります。

そんなときに「仮病でしょう」というような否定的な言葉や「痛いでしょう」と、痛みを肯定するような言葉は、落ち込みをひどくしたり、痛みを助長させてしまうなど、マイナスに働きます。

周囲に痛みを訴えることで精神的に楽になるようであれば訴えをよく聞いてあげ、一緒に精神科を受診するなどの配慮が大切です。

こうした原因不明の痛みや異常感覚は、精神的な苦痛が抑制され、身体症状として象徴的に現れていることが多い点を理解することも大切です。